関連記憶術・物語法について

物語法とは

物語法は結合記憶術の一種で、他の知識と関連の無い事柄、関連の薄い事柄を覚えるために、自分で物語を作って関連づける記憶術のやり方です。

 

物語法は、「リンク法」と呼ばれることもある記憶術です。

 

想像力を働かせて、なるべく印象に残るような物語を作ることで、記憶しやすくします。

 

記憶術の中でも広く認知されているもので、知っている人も多いのではないでしょうか。

 

初めのうちは、物語を作るのに時間がかかってしまい、返って記憶に時間がかかると思うかもしれません。

 

 

しかし、訓練を積み、印象に残る突飛な物語をスムーズに作れるようになれば、凄まじいスピードで物語を作り上げ、記憶に深く刻みこみ、長く忘れないようにできます。

 

物語を作る方法として多く用いられる方法としては、記憶対象だけで物語を作る方法と、記憶対象とは別の主人公が記憶対象に関与していく物語を作る方法があります。

 

 

どちらの方法でも、記憶対象は最低限一回は物語に組み込みますが、複数回、物語に使うものがあってもいいです。

 

後者の方法は、物語の主人公を適当に決め、その主人公が記憶対象に関与していき、物語を形成していくというものです。

 

主人公としては多くは記憶術の使い手自身を選びますが、その他の人間や、漫画やアニメのキャラクターなどを選んでも良いです。

 

記憶しやすい主人公を選んでください。

 

概念の説明だけでは理解しづらいと思いますので、次項の物語法の具体例を見て、理解を深めてください。

物語法の具体例

それでは、物語法の詳しいやり方を解説していきましょう。

 

例えば、ベッド→靴→卵→ポスト→薬局→トイレ→槍→にわとり→救急車→ピストルを、順番通りに覚えるとします。

 

 

ベッドが靴の中に入っている。

 

靴をなぜか、卵の白身で磨いて輝かせる。

 

卵をポストに投げつけると、ポストが黄色くなった。

 

ポストが風邪をひき、青ざめてきたので、薬局に薬をもらいに行った。

 

清潔なはずの薬局にはなぜかトイレの臭いが立ち込めている。

 

トイレに槍が飛んできて、トイレを貫き、水があふれ出した。

 

槍でにわとりを突きさし、焼き鳥を作った。

 

焼かれたにわとりを助けようとして、救急車が駆けつけてきた。

 

しかし、焼き鳥を食べたくて仕方が無い人が、救急車をピストルで撃ち転倒させ、にわとりを奪い去った。

 

 

これが記憶対象だけで作った物語です。

 

物語の中で「にわとり」が複数回、物語を構成するのに使われています。

 

 

朝、ベッドで目覚めて、寝坊してしまったので急いで出かけようと靴を履いたところ、なぜか靴の中に卵が入っており、踏み潰してしまう。

 

驚いて卵を踏んだ足を上げると、バランスを崩してしまい、ポストに頭をぶつけてしまう。痛みを止めようと薬局で痛み止めを買い飲み込んだが、なぜか激しい腹痛を起こし、トイレに駆け込んだ。

 

トイレで用を足していると、槍がトイレから飛び出してきてお尻を突き刺した。その痛みで飛び上がり、天井を突き破ると、空飛ぶにわとりが見事にそれをキャッチ。

 

空飛ぶにわとりが偶然近くを通りがかった救急車に彼を搬送。しかし、救急車は犯罪者にジャックされており、車内にはピストルを持った犯罪者が十人もいた。 

 

 

これが主人公が記憶対象に関与する場合の物語です。

 

どちらの例も、意味不明なストーリーですが、これぐらいの方がインパクトがあって記憶に残ります。

 

文字にすると、長く感じるかもしれませんが、映像化してムービーを頭の中で流していくと、すぐに終わります。

 

映像化することで、文字のままよりも記憶に深く残るようになります。

 

普段から文字を映像化する練習をすることが大事です。

 

遠回りして記憶しているように感じるかもしれません。

 

しかし、初めのうちは時間がかかるかも知れませんが、練習を積めば積むほど面白い物語を素早く作れるようになっていきます。

 

すると、素早く記憶によく定着する物語が作れるようになり、記憶にかかる時間が短縮できるようになるのです。

物語法の注意点 ※重要

さて、ここまで物語法について詳しく解説してきました。

 

物語法は、記憶術の根幹をなすテクニックです。

 

記憶術と聴いて、この方法を思い浮かべる人も多いでしょう。

 

そして、記憶術について、よくある批判がこの物語法に対してのものです。

 

 

その批判とは、「こんな名詞の羅列を覚える機会など、実際の試験では無い!」というものです。

 

先ほど、物語法の具体例を挙げましたが、それは「ベッド→靴→卵→ポスト→薬局→トイレ→槍→にわとり→救急車→ピストル」の10個の名詞を順番に覚えるというものです。

 

「確かに、記憶術を使えばこのような単語の羅列と簡単に覚えられる。しかし、単語の羅列を覚える機会など普段は全くないではないか!」という批判が良くなされるのです。

 

そうです、このような単語の羅列を覚えても、全く意味が無いのです。

 

単なる記憶術のパフォーマンスにしか使えません。

 

 

しかし、実際は物語法は非常に強力な方法なのです。

 

どのように使えば、テストに効果的かというと、記憶対象を変換記憶術を用いて変換してから物語法を用いれば良いのです。

 

例えば、歴史の年号と出来事を覚えたいならば、年号を数字変換法で名詞に変換し、出来事を語呂合わせ法で馴染みのある名詞に変換し、それらの名詞で物語を作るのです。

 

また、文章を覚える際には、記憶したい文章からキーワードを抜き出し、それらのキーワードをそれぞれ語呂合わせ法で親しみのある名詞に変換し、そうしてできた名詞で物語を作ればある程度の量の文章なら簡単に覚えられます。

 

物語法を有効に使うための鉄則は、「変換記憶術で名詞に変換→物語法で結合」です。

 

このように使うことで、特殊な状況だけでなく、様々な勉強に応用できるのです。

 

これで、物語法の有用性が十分にわかっていただけたものと思います。

 

 

ペグ法

物語法・物語を作る際のコツ

物語法で物語を作る際には、基本としてはできるだけ奇想天外なストーリーを創るよう、心がけます。

 

記憶術の使い手たちが編み出してきた、奇想天外な物語を作るためのコツを紹介していきましょう。

 

 

大きさを誇張する: 大きくしたり、太くしたり、長くしたり、逆に、小さくしたり、細くしたり、短くしたりして、実際の形とは逆の形にして印象に残るようにします。

 

小さくしたり、細くしたり、短くしたりする際には、あまりにもそうし過ぎてイメージ内で見えづらくならないように注意してください。

 

 

量を誇張する数を大幅に増やしたり、減らしたりして印象に残るようにします。数を減らしすぎて、イメージに残りづらくならないように注意して下さい。

 

 

色を変える: 実際にはあり得ない色に塗り替えて、印象に残るようにします。全体の色を塗り替えてもいいですし、一部の色を塗り替えてありえない配色にするのも良いです。

 

 

動きを付ける: 動かないものを動かしたり、動くものを実際の動き方とは違う動き方でイメージ内で動かしたりして、印象に残るようにします。

 

 

音を付ける: 映像だけでなく、擬音語や擬態語、自分で考えた効果音などを映像に付加し、印象に残るようにします。

 

 

性質を変える: 本来持っている性質とは逆の性質にしたり、異なる性質にしたりして、印象に残るようにします。

 

 

擬人化する: 感情を持たせたり、表情を付けたり、二足歩行させたりというように擬人化して、印象に残るようにします。